写真

くたびれたから猫でも

尻尾が揺れて、猫耳が震える。針穴ゆえ。

地上と空の間の写真

新宿駅からゴールデン街を抜けた先にある新宿眼科画廊で開かれている岡本明才個展「CAMERA」*1を観てきた。 岡本氏は巨大なカメラオブスキュラを制作し、その中の風景をデジタルカメラで撮影するなど、意欲的に針穴写真の新しい手法を試みている。今回は地上…

畠山と長島のはしご

よい天気。自転車に乗るか、芸術の秋と洒落込むか。ぐずぐずしているうちに日が傾く時間になってしまい、必然的に芸術の秋コースとなる。 東京都写真美術館*1で開催中の畠山直哉展は、「自然と人間との関わりを改めて俯瞰するような作品*2」を中心に構成して…

揺れる思いなど

用があって四谷三丁目のルーニィ*1に出向く。ちょうど「杵島隆写真展」をやっているところで、これが実にすばらしかった。印画紙を和紙に表装した作品はちょっと写真には見えない趣で、大家に対して不遜な物言いだけれど、刺激的でほんとうに素敵だった。 ル…

はりたまの5、終了

あっという間の6日間だった。最終日は12時から午後2時までの2時間だけギャラリーで皆さんを迎える。夕方以降は職場のエンドレス会議日曜版に参加しないといけないため、涙を飲んで四谷三丁目をあとにした。 5年間続けてきた針穴魂の活動はひとまずこれで…

4日目にしてようやく

初日は仕事で行けず、2日目は台風で沈没、3日目は閉廊間際の1時間だけ、ということで、4日目になってようやく丸々ギャラリーに在廊できた。祝日とあってか、遠方からもたくさんきてくださり、とてもありがたい。大阪から来てくれた某Rさんには、GR-Digi…

はりたま設営完了

5回目ともなれば慣れたもの、とはいかず、これまでで最も時間がかかってしまった。5時過ぎに作業を始めて、終わったのは10時過ぎ、遅すぎ……。去年までのはりたまと比して最も展示数が多く、またサイズのバラバラなのが時間のかかった原因だろうけれど、な…

ハレパネを求めて、そして宣伝

明日はもう針穴魂の5回目の写真展の搬入日である。まだまだ先かと油断していた。例年の担当として、プレスリリース用に作った文章を、ご挨拶パネルとして加工しておかなければならない。ところが、いつも材料を買いに行っていた経堂のダイソーで見当たらず…

新宿の風景

来月下旬に予定している針穴魂の写真展に出すものを選ばなければならない。今回のテーマは「私の中の東京」である。江戸っ子のしきはんさんと浪速っ子の私が、それぞれの感じる東京の心象風景を並べることになっている。追い求めるのは「らしさ」ではない。 …

大阪で森山大道回顧展

「森山大道写真展 オン・ザ・ロード」を中之島の国立国際美術館*1で見る。これまでに上梓された代表的な写真集の流れに沿って、森山の軌跡を時系列で辿るものである。総出展数は400点を越える。これほどの規模の個展はなかなかなく、見応えたっぷりを通り越…

再開前の備忘録

書き続けていたらエントリーにしたであろうことの一覧。備忘録として記す。 【映画ほか】 第九地区 カルメン故郷に帰る 冷たい熱帯魚 武士道シックスティーン フラワーズ 女が階段を上る時 アイルトン・セナ 音速の彼方へ 攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX(…

多摩川夕景

夕暮空を見たくなると、よく多摩川まで自転車を走らせる。平日の河川敷は人もまばらで考え事をするにはもってこいである。それがたとえつまらないものであっても。広い空は次第に深い青に暮れていく。(zeroimage 2000 pinhole camera)

3月9日の東京タワー

安穏とした日常が繰り返されると思っていた頃の東京タワー。この次の夜を最後にライトアップも途絶えてしまった。(zeroimage 612f pinhole camera) 東京タワー公式サイト http://www.tokyotower.co.jp/333/index.html

夜の停車場

吐き出すよりも飲み込む方が多い時間帯。異国情緒に満ちたドーム型の屋根や丸い電燈が趣深い。東急世田谷線三軒茶屋駅にて。(zeroimage 612f pinhole camera)

2011年の春あるいは針穴の桜

目黒川の桜はいつもの年と同じように咲き乱れていた。川沿いを歩く人たちの幸せそうな表情は何によってもたらされるものなのだろう。(zeroimage 2000 pinhole camera)

血みどろのち針穴

三月の新規顧客獲得大作戦の後始末会議がある。これで年度内の作戦はすべて終了となる。 午後から時間ができたので、行くかどうか、逡巡していた映画「冷たい熱帯魚*1」を観ることにする。なにしろ殺人そのものを描くもので、最も苦手な部類の映画である。お…

1のつくカメラ

柴崎友香の小説にはよくカメラや写真の話が出てくる。昨秋に文庫化された『また会う日まで』の冒頭近くにも「日付を入れて撮ってみようか、と思いついた。(中略)オレンジ色の光の粒で表されている次の電車の案内を見ながら、肩から掛けているキャンバス地…

ケンナの黄山

マイケル・ケンナの新作写真集が届いた。中国の安徽省にある黄山(Huangshan)を撮影したものである。ここは中国の文人や画家をして多くの作品を生み出させている、いわば中国芸術の聖地のような場所である。ケンナは三年の時間をかけて、この絶景をカメラに…

今年の針穴魂

毎年秋に開いている針穴魂*1の五回目の写真展の打ち合わせをしてきた。日程は9月20日から25日までで、場所はこれまでと同じ四谷三丁目のRoonee 247 photography*2である。一区切りとなる今回は針穴女帝*3と二人でする。ものすごく先の話だけれど、その頃*4に…

恵比寿往復ポタ

さすがに三日連続で家に引き籠もるのもあんまりなので、恵比寿の東京都写真美術館*1にでかけることにした。見たいと思っていたスナップ写真の収蔵展*2が催されている。 写美に自転車で行くのは初めてである。世田谷から近いのに。もっとも東京の都心に自転車…

思索的な風景写真

パノラマ写真に刻印された風景はおよそ日本のそれとは思えない茫漠かつ広大なものである。ページを繰るたびに吹きつける風と乾いた冷気を感じさせる写真が現れる。人の気配はまったくなく、それでも時折写る古い石垣にかつての人間の営みの残滓を見つけるこ…

どっちが主役だろう

青山ブックセンターで開かれる催事は、この書店が得意とする方面で活躍する人たちがよく登場する。今日は写真家の石内都と映画監督の西川美和の対談があった。二人の作品には以前からよく親しんでいて、ぜひ聴きたいと思い、はりきってでかけてきた。静止画…

長島有里枝の話を聴く

青山ブックセンターで長島有里枝と寄藤文平のトークショーを聴いてきた。 http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_201010/swiss_mswiss1016.html 長島とともに第26回(2000年度)の木村伊兵衛写真賞を同時受賞した蜷川実花は、高名な舞台演出家の父親を持つことも…

カメラ・オブスクラを作った

戯れにカメラ・オブスクラを作ってみた。 この装置は小さな穴を通して差し込む光が、暗い箱の背面に外景の倒立像を映し出すものである。今のカメラの原型とされる。早く欧州の画家達がこれをスケッチのために活用しており、たとえばかのフェルメールなどもこ…

三日目にして初の留守番

昨日は台風崩れの低気圧が東京にものすごい雨を降らせていた。今日はどんよりとしながらも、雨の心配はない。しかもとても涼しい。楽である。 針穴魂の三日目。初めての留守番役である。設営の日にはじっくりと見ていなかった展示を改めて眺めてみると、あれ…

はりたまの設営

針穴魂の写真展の設営をした。 これまでで最も夏に近い時期に開催するため、暑い。しかも今年は凶悪なまでに、暑い。ただギャラリー内は冷房を効かせすぎなくらい効かせていたので、途中で寒くなってきた。やりすぎである。 去年と一昨年は2人の作品を同じ…

来週は針穴魂です

次の日曜日に搬入設営して、来週の火曜日からいよいよ始まる。 針穴魂 第4回写真展 Botanical Garden 日時:2010年9月7日(火)〜12日(日) 12:00〜19:00 最終日は16:00まで 会場:Roonee 247 photography http://www.roonee.com/ 東京都新宿区四谷4-11…

マイケル・ケンナ写真展

銀座のBLDギャラリー*1で開催中の「Venice / New York City*2」を観てきた。 日本でも人気の高いこの作家の作品はハッセルブラッドで長時間露光することにより制作されている。よけいなものはすべて洗い流されたかのような静謐な画に不思議な心持ちにさせら…

はりたまDM図案

昨夜、来月*1に迫った針穴魂の写真展用DMの図案の相談をしていた。相談といっても直接顔を合わせてということではなく、iPhoneのグループMMSでチャットのようにやった。便利。 決まった図柄が左の写真である。これまでの3回とは違って、ずいぶんカラフルな…

芸術の真夏

お日様が傾きかけるまでは家の外に出たくない。そう思うほど暑い。日射しが痛い。おやつ時を過ぎる頃にようやく家を出た。 遠藤志岐子針穴写真展「水の流れる町で その3」*1 オルセー美術館展2010「ポスト印象派」*2 清澄白河から六本木をはしごして、綺麗…