ユリイカでハルヒ

ユリイカ2011年7月臨時増刊号 総特集=涼宮ハルヒのユリイカ! The girl greatly enlivens the criticism!涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)地味めなデザインの表紙が多い平積み書台の一画に、なぜか涼宮ハルヒ長門有希朝比奈みくるらが元気よく踊っているのを見つける。あの「ユリイカ」が涼宮ハルヒを特集しているではないか。おそらく最新刊である『涼宮ハルヒの驚愕』(角川スニーカー文庫)の発売に合わせてのことだろう。
この春にテレビシリーズと劇場版を見、また斎藤環東浩紀大塚英志あたりのキャラクター論に関する書物をこのところまとめて読んだこともあって、つい手に取ってしまう。もちろん「ユリイカ」だから単なるファンブックになるわけはない。文学や社会学、思想の対象として読み解かれるのが興味深い。
ほんの数ヶ月前までこの作品はアニメの世界のモノだと思い込んでいたのであるが、さにあらず、いわゆるライトノベルが原作なのであった。「なのであった」という言い方は今更だな。それで顧客の中のライトノベルを好んで読む者に、教えを請うた、「涼宮ハルヒからライトノベルの世界に入ることは吉か凶か」と。「大丈夫です」とのご託宣を胸に秘め、まずはすべての始まりである『涼宮ハルヒの憂鬱』を買ってきた。
両方とも、ゆるゆる読みたい。