入力の仕方

morio01012011-09-15

文化庁が発表した「国語に関する世論調査」の「形容詞語幹+促音」の記事を、いろいろなサイトで読み比べていたら、たまたまmsn産経ニュースの「記者も愛用、日本語「かな入力」変換ってなくなるの?」という記事に出会う。
キーボードの入力方式は、ワープロ・パソコン黎明期から、いくつものレイアウトがメーカーや研究者から提唱されてきた。今から思えば、どれも一長一短で、結局は「慣れがすべて」という程度のものでしかなかったなぁと思う。その中でしぶとく生き残ったのがローマ字入力とかな入力である。他にも生き残っているのがあるかもしれないけれど、おそらく一般的ではないので、今は措いておく。
この二つのユーザーの主張はまさに宗教戦争の様相を呈するので、いちいちここでそれらを蒸し返すことはしない。しかし、上のニュースで書かれている、かな入力派がローマ字入力より優れていると主張する大きな根拠については、思うところがある。

私は「かな入力」です。パソコンで日本語を打つ際、キーボードに印字された平仮名に従い入力する方式です。「あ」はローマ字入力でいう「3」のキーに該当します。メリットは速さ。「さんけい」と打つ場合、ローマ字入力はキーを6個たたきますが、かな入力は4個。半面、キー配列を覚えるのが手間。平仮名はアルファベットより文字数が多く、英文を打つためにはアルファベットの配列も覚える必要があるからです。

この前半部分がそれである。少なくとも私は「さんけい」を打つ時に、頭の中で「SANKEI」と六打を思って打つわけではなく、「さんけい」という4音節を思うだけである。そしておそらくかな入力の人から大きく遅れることもない。いや、むしろ数多くの文字がキーボードの4段に配列されるかな入力の方が、手の動きが大きくて、遅くなるのではないかと睨んでいる。しかも、英文などのアルファベットを使う時には、ローマ字配列に頭と指を切り替えなければならない。その方がよほど不便じゃないの? あ、知らぬ間に論争に……。
先代のMacBook Airを買い取りに出す時に、かな入力でなければ金額が下がるという現実を知った*1。キーボードという恐ろしげなものに「日本語」が記してある安心感は何物にも代えがたいというところから始まって、結局それに慣れて今に至る人が多いということなのだろうと愚考する*2

*1:http://d.hatena.ne.jp/morio0101/20110806

*2:皆が皆そうではないのは承知している