仕掛けがないとつまらない

スパイス(初回限定盤)(DVD付)テクノポップ三人組*1が半年ぶりに新曲をリリースした。今月末には2年4ヶ月ぶりというアルバムも発表する。そして年明けからはライブツアーも、とこう書くと、なんだか盛んに活動しているように見えるけれど、実際にはそうではない。とにかく仕掛けがないから、退屈なのだ。アイドルではなく、アーティストを気取って、安室奈美恵倖田來未浜崎あゆみの後ろを静かについていっているだけのような印象がある。つまらない。
年中お祭り騒ぎをやっている四十八人衆と同じ事をやれと言っているわけではない。もちろん所属事務所やレコード会社の意向や計画(あるなら)に沿って活動が決められているのだろうが、あまりにも腰が重すぎやしないか。
たとえば、今夏、ディズニー映画に「ポリリズム」が劇中歌として採用された時も、座して見るだけで何の行動も起こさなかった。海外の人が彼女たちの楽曲に関心を持っても、iTunesで配信すらしていないのだ。どうやって、日本ローカルの曲を手に入れろというのだろう。その海外戦略にしても、すでにアジアは四十八人衆に席巻、制圧されてしまったし、かつて三人が「テクノの盛んな国」としてライブをやりたいと言っていたドイツも、この秋にももクロ文化庁公認アイドルとして先んじてライブをやり遂げてしまった。ちなみにフランスでは、中田ヤスタカが関わるきゃりーぱみゅぱみゅが人気を博しているらしい。今から行っても、「二番煎じ」にきっと見られる。本家なのに。
なかなか新曲を出さない、アルバムも出さない、ライブもしない、テレビも出ない、イベントもうたない*2、ネット配信もしない。三人組は何を目標にして、いったいどこを目指しているのだろう。東京ドームをやったから、もうお仕舞い? 某国営放送局の歌番組で無難に司会をこなしているだけではおもしろくない。思えば、日本武道館のステージに立つまでの攻めに攻めていた頃が最も刺激的で楽しかったなぁ。遠い目でそう思う。

*1:http://www.perfume-web.jp/

*2:今年の夏フェスには出たのだろうか