春霞の富士

年度内の東京での勤めも昨日で終了、花曇りの春分の日に大阪に戻ってきた。富士山は3分の1ほど雪を被った状態で、霞の向こうに薄ぼんやりと見ることができた。昨春、東京通いの新幹線から富士山が見えなかったことを思うと、これでしばらくはごぶさたということになるのかもしれない。
隣席の年輩のご婦人がやたら話しかけてきて辟易する。申し訳ないけれど、iPodのイヤホンを耳に突っ込み、ひたすら読書で知らぬ存ぜぬを決め込んだ。リクライニングの仕方やテーブルの使い方を教えて差し上げたら勢いがついたようだ。名古屋に着くと、眠っている私を揺り起こし声をかけて降りていった。むむむぅ。放っておいてほしいよ……。