キワモノ!?

正月に録ったままだった「かにゴールキーバー」(河崎実監督)を先日やっと観た。この監督の「日本以外全部沈没」は底の浅い戯れ言を繰り返すだけのおもしろくもなんともない映画*1だったのだが、はたしてこれも何のために作ったのか、私にはさっぱり理解ができなかった。なお理解ができないというのは私の側の問題であるから、映画そのものについては特に語ることはない。突然変異で巨大化したカニが少年に助けられ、さまざまな職業(表も裏も)を変遷しながら、やがてサッカーのゴールキーバーとしてデビューし活躍するという話である。それだけ。「沈没」同様、風刺とか毒気とかどこにもない、はず。あれば教えてほしい。せっかくだから次は「いかレスラー」を観るか。精神修養にはなる。
漫画、アニメで大人気の「頭文字D」を実写化した香港映画も観る。ヒロイン役を鈴木杏が務める以外はすべて香港や台湾の俳優が演じている。舞台は日本なのに、みんな日本語を話さない*2という、なんともシュールな映画であった。原作の枠組みを借りていながら、物語は原作を適当に混ぜ合わせたもので、しかも主要キャラクターの性格や人間関係なども大幅に変更されている*3。車がかっこよく走るという点では見応えはあるけれど、原作ファンが素直に感情移入できない作りは賛否両論となろう*4。花ちゃん*5、最近あまり活躍していないようで、ちょっと寂しい。

 

*1:筒井康隆の原作とは似て非なるもの

*2:鈴木杏も吹き替えられていた

*3:映画は映画として独立するのは当然だが、高橋啓介と池谷浩一郎がいないのはちょっとなぁ

*4:というか、なってる

*5:鈴木杏@「花とアリス