色即ぜねれいしょん

IMG_1347礼文島の桃岩荘ユースホステル*1の馬鹿騒ぎにはついていけなかったなぁ。悪夢と言ってもよい。ここに限らず、ユースホステルの夜の集いや歌やハイキングなど、集団行動が嫌いで苦手な私にはよい思い出がない。もちろんこの物語の主人公たちのような血のたぎらせ方はもちろんなかった。映画を見ながら、そんなことを思い出していた。
頭の中に「女」のことしかない青臭い男子高校生の話である。みうらじゅんの原作を田口トモロヲが監督して実写化した。ミュージシャン(渡辺大知@黒猫チェルシー岸田繁くるり峯田和伸銀杏BOYZ)を主要な役所に配し、「青春」にはつきものの音楽パートの充実ぶりは見事だった。またそれぞれの演技力もなかなかなもので、専業俳優に決して劣るものではなかった。ヒロイン役の臼田あさ美が「出すって大切!」と叫ぶCM*2の彼女であることにあとから気がついた。キュートな俳優だった。白ビキニのエピソードは絶妙である。主人公の父母役の堀ちえみリリー・フランキーもよい味わいでした。
激動の60年代が過ぎ去り、少し牧歌的な70年代の高校生の雰囲気がよく描き出されていると思う。そこにみうらや田口の醸し出す緩い感じがいい塩梅に練り込まれていた。妄想を抱えて悶々とする男子高校生の物語では、古くは「青春デンデケデケデケ」、最近では「グミ・チョコレート・パイン」や「俺たちに明日はないッス」などがあった。これらに並ぶユルユル悶々青春映画として、もやっとお奨めする。梅田ガーデンシネマで鑑賞。
 公式サイト http://shikisoku.jp/indexp.html
JR大阪駅北側の工事は急ピッチで進められている。阪急百貨店の改装も同じく。自分の知っている梅田がどんどん変わっている。晩ご飯はピッコロのカレーにした。梅田のカレーと言えば、ピッコロである。これは変わっていない。懐かしくて嬉しくなった。