赤い風船・白い馬

1950年代、フランス映画、少年が主人公、30分ほどの小品、そしてカンヌ国際映画祭グランプリ受賞という共通点を持つ。どちらもアルベール・ラモリス監督の手になる。
まず何より「どうやって当時これを撮影したのだろう」という思いにさせられた。「赤い風船」の方では擬人化された風船の動きが不思議だった。今なら間違いなくCGやアニメで処理するであろう映像を、本物の風船を巧みに操って撮影している。「白い馬」では長時間疾走する馬の様子を追いかけるカメラのワンカットで捉え続けている。いったい何に載せて追随しているのだろう。普通に馬に積んでいるのであれば、カメラが揺れて撮影どころではないはずだ。いや不思議。
もちろんこうした技術的なことは鑑賞する側にとって気にする必要のないことである。私達は提示されたファンタジーを存分に味わえばいいのだ。よく似た性質の二つの作品、エンディングは大きく違います。
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