モノアイまたは単眼鏡

monoもう何年も前からずっとほしかったものがある。カール・ツァイスの単眼鏡である。
この一般にはなじみの薄い趣味性の高い道具は、遠用では3倍の望遠鏡、近接範囲では5倍のルーペとして使うことができる。5メートル程度の距離にあるものの細部を見るのに適しており、ために美術館や博物館での鑑賞ではこれに勝るものはないと言われる。掌にすっぽりと収まってしまうくらいのコンパクトな筐体でありながら、なにかただならぬオーラを発しているように感じられるのは、決して「Carl Zeiss」の刻印の力だけではないと思う。
眼鏡を外し単眼鏡で周囲を見回す。シャープな輪郭と明快なコントラスト、豊かな陰影に彩られた惚れ惚れとする絵を見せてくる。この美しさは尋常ではない。ツァイスレンズのついたハッセルブラッドやローライの美しいファインダーをご存じの方は、きっとありありと「ツァイスの絵」を想像していただけると思う。こんなものなのに妙に高価、しかも常に品薄の状態である*1。大切にすれば一生使える*2。決して高い買い物ではない。
Carl Zeiss『ルーペ単眼鏡モノ3x12」
渡部さとる(写真家)のコラム
秋の新規顧客獲得大作戦も無事に終了する。写真は鶴川駅裏の鶴見川の夕景といつもお世話になる自転車置き場。晩ご飯は寒いので牡蠣を入れた豆乳鍋にした。
river bicycle

*1:有楽町のレモン社の店員によると、ようやく入荷したと思ったら、瞬く間に最後の一個になったとのこと

*2:仕事でも使えるのよん