世田谷線を追いかけるポタ

morio01012008-04-27

すっきり晴れ渡るという空模様ではない。ポケロケで長い距離を走るつもりだったのを予定変更して、tikitで世田谷線の沿線巡りをすることにした。
まずは家からすぐ近くの世田谷区民会館を見に行く*1。ここの建物は前川國男の設計になるものである。前川は20世紀最高の建築家と言われるル・コルビュジェの直弟子の一人である。東京文化会館(上野)や紀伊国屋書店(新宿)は師の作風を応用した建築物としてよく知られている。コンクリート打ちっぱなしの壁面が印象的な世田谷区民会館は、ピロティーやドミノの構造にコルビュジェの影響がうかがえる。あたりは休日を楽しむ家族連れで賑わっているのに、ひとり建物にうっとりして壁面を撫でたりしていた。
区民会館を堪能した後、三軒茶屋方面へ繰り出す。針穴写真を撮れそうなところ、撮ったら面白そうなところを探しながら、ゆるゆると走る。三軒茶屋に着いたら、すぐさま取って返し、今度は下高井戸を目指して走る。できるだけ世田谷線から離れないように道を選ぶ。線路の際まで家が建っているところがけっこうあるので、時には大きく迂回させられることもある。沿線の風景は総じて穏やかで、荒んだ感じがまったくないのは世田谷という土地柄だからであろうか。駅ごとに下町っぽい商店街があるのも素敵である。
終点の下高井戸では「たつみや*2」のたいやきを食す。おやつ時だからか、ずっと10人程度の列ができていた。パリっとした皮が香ばしく*3、また餡の甘みもほどよいもので、とてもおいしい。包装紙の鯛の絵が可愛らしい*4
たいやき2尾で膨れた腹を抱えながら、松陰神社前まで戻る。今度は針穴カメラを持ち出して、近辺で撮影をした。今日は年に一度の世界ピンホール写真デーなのだ。去年と一昨年はなんとなく撮らずに終わってしまったのだけれど、今年は世田谷線の夕景をしっかり撮った。現像ができたらまた見てやってください。ちなみにGRの中にはありえないほどの「鉄写真」が収まっていた。鉄道なんてほとんど撮ったことがないのに。
ともあれ楽しいポタだった*5
参考:泉麻人世田谷線すごろく紀行*6 http://salus.jp/salus-style/sugoroku/
R0010049 R0010068
R0010079 evening glow
世田谷区民会館の壁 / 映画「秒速5センチメートル」(新海誠監督)に登場した豪徳寺駅
玉電カラーの車両が行く / 世田谷線の夕景

*1:出勤時、いつもは前を素通り

*2:http://ameblo.jp/11731173/entry-10019226763.html

*3:飲み込んだ後に鼻腔に皮の香りがほんのりと残っている

*4:次は破らずに残したい

*5:行ってみたい店もいろいろ見つけた。若林のサクラベーカリー、今日は閉まっていた……

*6:松陰神社前駅のページにマシバシイネツルカモのことが書かれている。なんか嬉しい