1年数ヶ月ぶりのATOK

morio01012009-01-05

パソコンを使い始めた頃に愛用していたワープロは管理工学研究所の「松」で、当時主流であった「一太郎」とは縁のない環境で生きていた。ほどなくDOS機からマックに移行し、ジャストシステム*1の製品はますます縁遠い存在になった。
ところが、一時拡大路線でシェアを伸ばしたマックに「一太郎」のバージョン5が移植され、同時に日本語入力システムである「ATOK*2」もやってきた。1995年のことである。漢字Talkの時代から日本語の入力には苛立たせられていたので、さっそくこれに飛びついた。発売当初からまったく使い物にならなかった「一太郎」は、あっという間に撤退してしまったけれど、「ATOK for Mac」だけはバージョンアップを繰り返し、21世紀になっても使い続けることができたのだった。
ところが、現行OSであるLeopardのリリース直後に手に入れたMacBookでは、標準装備されている「ことえり」を使うことにした。それまでは新OSに合わせてバージョンアップしていた「ATOK」がどういうわけか古いままで、しかも新しくなる目処も立っていなかったからである。結局2007年10月のLeopardリリースから遅れること9か月、翌年の7月にようやく「ATOK2008」が登場したのであるが、なんとなく見送ってしまってそれきりになっていた。
ことえり」に満足していたからではない。本業では少々特殊な日本語を相手にしているため、「ことえり」の辞書ではどうにもならないのはよくわかっている。何となく、本当に何となく、この正月にふと思い立ってジャストシステムのサイトに行き、そのままダウンロード版を購入した。二枚組音楽アルバムより安価である。インストールすると、前に使っていたPowerBookからMacBookに移行されていた「ATOK」の環境がそのまま引き継がれ、いきなり快適な日本語環境が戻ってきた。ものすごく気持ちがいい。もっと早くに戻せばよかった。
iPhoneのとぼけた日本語環境はかわいげがあって好きである。あれはあれで許せるのは、仕事に直結した入力をほとんどしないからであろう。しかし、Macでは効率が大事であるとあらためて感じ入った。「ことえり」以外の日本語入力システムはもう「ATOK」しかないのであるから、発売中止にならないように応援しないとね。