恒例のゆうこさん
来年の針穴魂の活動の打ち合わせをすませ、夕闇迫る東京国際フォーラムに急ぐ。安藤裕子の2010ツアーファイナルである。小編成のアコースティックライブは年頭にあったけれど、バンド編成のライブはおよそ1年半ぶりである*1。以下ネタバレあり(最終公演後だからネタバレでも問題ないと思うけど)。
ホールAはあいかわらず安藤裕子の曲調には大きすぎると思うものの、まずは今回も満席でめでたい。セットリストは9月に出た最新アルバムを中心にしたものである。ドラムとベースの奏者が変わっているようで、ずいぶんハードかつエッジの効いた演奏になっていて驚いた。以前のどこかほんわかしたところがほとんどなくなっている。いいか悪いかは好みの問題だろう。ただ安藤のヴォーカルが時にかき消され気味になるのはPAの方でなんとかしてもらいたかった。
今日の安藤はすこぶる体調がよいようで、真っ赤なドレスがとても可愛らしく、見ているだけで幸せな気分になった。旧譜からの選曲はどれもアレンジが変更されていて新鮮だし、新譜も「アネモネ」や「court」「歩く」などは感動的に響いてきた。くるりのカバー曲「ワールドエンド・スーパーノヴァ」もしっかり自分のものにしていたと思う*2。「海原の月」はくだらない映画の主題歌にされてしまって変な垢がついてしまったけれど、そのことを忘れて聴くとほんとにいい曲だ。一部の会場で披露した「聖者の行進@アンコール」がなかったのは残念だった。
そういうことでライブそのものには満足した。が、その感興をすっかりかき消してしまう長時間のグッズ宣伝コーナーだけはなんとかしてもらいたい。アンコール演奏前にそれをするから始末が悪い。あとは客を煽って立たせるのはいい、でもじっくりと聴かせる曲になっても呆然と立って聴いている人たちのことをもう少し考えた方がいいと思う*3。まだ自分の曲のことがよくわかっていないのだろうか。気になったのはそんなところ。生演奏はやっぱりいいですね。
安藤裕子 LIVE 2010 "Japanese Pop"
東京国際フォーラム・ホールA 2010年12月5日
【本編】
- 私は雨の日の夕暮れみたいだ
- 健忘症
- Green Bird Finger.
- New World
- マミーオーケストラ
- み空
- 雨月
- アネモネ
- court
- 忘れものの森
- Dreams in the dark
- 海原の月
- ワールズエンド・スーパーノヴァ(くるり)
- パラレル
- Paxmaveti -君が僕にくれたもの-
- 歩く
【アンコール】
- 青い空
- 問うてる
※「ロッキンオン」のライブレポート http://ro69.jp/live/detail/43793
*1:前回のバンド編成ライブ http://d.hatena.ne.jp/morio0101/20090626
*2:来春カバーアルバムを出すらしい
*3:私は立たされるのが嫌で、安藤のライブは後方あるいは2階席を取ると決めている