好きな書店
午後から梅田にでかける*1。今日は一人。頻繁に買うと大変なことになってしまう服屋さんから新春恒例大安売りのDMが届いていたので、ついふらふらと立ち寄ってしまい、案の定あれこれと散財してしまう。その後、近くのブックファーストへ行って、本を物色する。
大阪で本を探す*2となると、まずは堂島のジュンク堂書店(大阪では断トツ)、それから梅田の旭屋書店(高校時代からお世話になってた)、紀伊國屋書店(ここはわかりにくいうえに、品揃えが今ひとつ)、なんばのジュンク堂書店(まずまず)あたりになるのだが、数年前にできたブックファースト*3梅田店(@新阪急ビル)もけっこう気に入っている。品揃えからいえば、断然ジュンク堂に軍配が上がるけれど、書店全体の雰囲気がとてもよくて、なんだか居心地がいいのである。なにより匂いがいい。別に変な趣味があるわけではなくて、「本屋さんやなぁ」という気分を高めてくれる独特の匂いがあるのだ。雑誌類のバックナンバーも驚くようなのが揃っていたりして、侮ることはできない。また比較的大きな書店であるのにかかわらず、店員による手書きの一言メモがたくさんついているのも好感がもてる。書店に限ったことではないけれど、商品に愛情を持って接している店でないとね*4。
二日前の日記に書いた柴崎友香の芥川賞候補作*5を買う。「新潮」に掲載されたものは見逃していて、まだ単行本になっていないと思っていたら、昨年の9月に刊行されていた。さっそくスタバに持ち込んで読んだ。いやぁ、なんか格が上がったんじゃないか*6。ジェットコースター的にお話を語ることがなく、気分や気配をそのまま文章に変換して「ここに置いてみました」という感じがする。以前の『きょうのできごと』(河出書房新社)とか『青空感傷ツアー』(同)などはもう少し軽〜い感じで掴み所がないような作品だったのだが、「しっかり大阪という土地を踏みしめて書きました!」という声がそこここから聞こえてきそうな重み(自信)が加わっている。ちょっと前に読んだ西加奈子の『通天閣』(筑摩書房)よりよほど「オオサカしてる*7」のではないか。ええ感じやわぁ。
で、明日から東京。