東京タワー オカンとボクと、時々、オトン

morio01012007-04-17

オダギリジョー主演の「時効警察*1」の続編が始まり、週末の夜中の楽しみが増えた。先週の第1回目も旧シリーズ同様の変なテンションで貫かれ、好感の持てる内容だった。
そのオダギリがすでに消費され尽くしたかと思われる大ベストセラーを原作とする映画の主人公を演じる。さすがに2時間22分の上映時間は少々長いと感じたものの、我慢ならないというほどでもなく、全体的な構成もそれなりに納得できるものだった。豪華な俳優陣*2のおかげでメジャー感の漂う出来になっている。個人的にはどうでもよいが、いわゆる安心して「泣ける」映画であろう。あらすじは公式サイト*3で確認されたし。
印象的な場面がある。生まれ故郷の福岡を離れ、東京にやってくるオカン(樹木希林)を迎えに行くボク(オダギリ)が、新幹線のホームに駆け上がる場面。ボクの背後には大きなひよこの看板がある。ご存知、銘菓ひよこ饅頭である。この福岡に出自を持ち、東京でも確固たる地位を占める土産物は、まさにオカンとボクの過去と未来のありようを強く示唆するであろう。一瞬なのに饒舌。
この映画の最大の問題点は、原作の旬の時期を外してしまったことかもしれない。2年前のベストセラーで、すでにテレビドラマも2本作られているだけに、今さら感が強い。公開4日目の夜の部で、鑑賞者がわずかに十数名というのはいかにもわびしい。松岡錠司監督。ワーナーマイカルシネマズ新百合ヶ丘で鑑賞。

*1:私は麻生久美子目当てであるが

*2:内田也哉子樹木希林は見事に二人一役(オカン)をこなしている。さすが実の母娘。身のこなしや佇まいに血を感じた

*3:http://www.tokyotower-movie.jp/