歓喜の歌

morio01012008-01-22

立川志の輔。タコさんのブログの999番目の記事「志の輔らくご@パルコ劇場」を読んだところ、「今、一番チケットの取れない落語家」とある。東京勢が出演する「笑点」@日テレをまったく受け付けない身ではあるけれど、いったいどういう落語家なんだろうと怖いもの見たさで興味を持った*1。とはいえ、いきなりチケットが手に入るはずもなく、まずは味見とばかりに志の輔のDVDを試すことにした。手に入れたのは2004年のParcoでの公演を収めたものである。映画化、テレビドラマ化で注目される「歓喜の歌」のほか、「こぶ取り爺さん」と「浜野矩随」の計三席が入っている。

とここまで書いて眠くなった。続きはまた明日。

ミッシェル・ポルナレフだのビートルズだのシルビー・バルタンだの、志の輔世代の音楽話などを枕にして、流れるように本題に入る。公民館職員の怠慢で起きた女性コーラスのダブルブッキングを巡る年の暮れのドタバタ劇である。笑いながら泣いた。安物の感動ドラマの宣伝文句みたいで恥ずかしいけれど、そうなのだから仕方ない。志の輔の語りは必ずしもすべらかなものではない。しかし、そこがよい。ダミ声のもたらすゴツゴツとした感触は、作中人物の感情のうねりそのものとなり、観る者をそのうねりの中に易々と搦め捕る。「餃子」のあたりからの流れや切り替えは圧巻だ。あの語りをぜひ臨場感たっぷりのライブで聴いてみたいと思った。

ま、とりあえず「ためしてガッテン」でも見るか。

  立川志の輔 公式サイト http://www.shinosuke.com/index.php

重鎮の桂米朝こそ健在とはいえ、あまり元気のなかった上方落語にも少し目を向けてみよう。桂三枝桂文珍、紅白でミソをつけたらしい笑福亭鶴瓶らが尽力してスタートさせた天満天神繁盛亭*2にも足を運んでみたい。桂枝雀林家小染が存命だったらなぁ。

2月に公開される映画「歓喜の歌*3」は松岡錠司が監督する。単なるお涙頂戴物になってないことを祈る。

*1:東京の落語家が主人公であった「タイガー&ドラゴン」(宮藤官九郎脚本)は楽しんで見ていたが、あれは蒼井優が珍しくもテレビドラマに出演していたからであって、内容そのものに興味があったわけではない。

*2:天満天神繁盛亭 http://www.hanjotei.jp/

*3:映画「歓喜の歌」公式サイト http://www.kankinouta.com/