渋谷の太郎を見る

IMG_0157みっちり就業の一日を終え、映画を観るために渋谷に出た。上映時間まで間があったので、チケットだけ確保して、前日から公開されている岡本太郎の「明日の神話*1」を見学する*2
JRと京王線を繋ぐ通路の壁面に設置された壁画の大きさにまず圧倒される。それからその前に群がる人の多さにもたじろぐ。岡本太郎の偉大な芸術作品がこの場所にやってきた経緯に今もって釈然としない思いが残っているが、そのことについてはかつて書いたことがあるので、ここでは繰り返さない*3。原爆に焼かれた人々を激しいタッチで描いた絵を後目に、ここを通る人たちは何を思うのだろう。
渋東シネタワーで「ハッピーフライト*4」を観る。「スウィングガール」以来の矢口史靖監督の新作である。ANAの全面的な協力のもと撮影がなされたようだが、よくぞこの内容で許可がおりたものだ。思い切った、そしてとても楽しめる娯楽作品であると思う。あれだけ多彩なエピソードを盛り込みながら、物語として散漫になってしまわないのは流石である。詳細は後日*5
Glenn Gould - The Complete Original Jacket Collection映画に満足しながら、近頃すっかりお気に入りのELIN BODEのデビューアルバムを探す。ネットでも見つけられないものが、リアル店舗にあるはずはないのだが、自分で確かめるまでは諦められない。そして案の定、見つけられない。振り上げた拳の行き場をどうするのだと、ジャズやクラシックのフロアをうろうろしていたら、見つけてしまいましたよ、グレン・グールドの大全集「Glenn Gould - The Complete Original Jacket Collection」を。CD80枚組。このうちの半数(バッハは完遂)はすでに持っているのであるが、残りをバラで買いそろえると全集を買うより高くつくということで、思い切ることにした。一応、半年以上は悩んでいたから、衝動買いではない*6。この全集のすばらしいのは、グールドのデビューから死の直前までの演奏史を、時間軸に沿って聴き進めることができるところだ。たぶん私の寿命が尽きるまでCDの規格自体はなくならないだろうから、一生ものと言えようか。
店先に並べられていたテクノポップ三人娘の新曲初回限定版*7は発売日前日にして全滅のようである。デモを聴くと、たいへんノリのよい曲である。ただ歌声にかけられたエフェクトは、これまででもっともきついのではないか。あ、これは買ってませんよ。ついでにもうひとつ。彼女たちの武道館公演がNHK-BSで放映される*8。ということは、DVDあるいはBDでの発売はないのか。紅白はもう確定ですね。