ピカソでお腹いっぱいになる

国立新美術館サントリー美術館で開催中の「巨匠ピカソ*1」を観に行く。先週末で公開を終えた東京国立博物館の「大琳派展」は、結局ばたばたしているうちに観る機会を逃してしまった。とても悔しい。ピカソの方は月が変わるときっと入場者が爆発的に増えるだろうから、そうなる前にと思ってでかけたのであった。
フランスの国立ピカソ美術館の改装に伴う世界巡回展の一環として催されるもので、六本木の二つの美術館が共催の形で行うことが目新しいか。国立新美術館*2の方にはほぼピカソの生涯を辿る形で彫刻を含む約170点が展示され、一方のサントリー美術館*3ではポートレイトに焦点を当てた約60点が披露される。私は二つをはしごしたわけだが、ピカソピカソですっかり満腹になった。両方とも見て図録も買えば、樋口一葉が一人しれっと消えて行くけれど、それだけの値打ちはきっとある。
絶対音感を持つ人が日常の生活音まで音階付きで聴こえて苦しくなる時があるという話を聞いたことがあるが、ピカソも世界が線と面と色彩に分解されて見えているとしたら、どれだけ苦しかったろう。それともそれが喜びだったのか。「マンドリンを持つ男」や「牧神パンの笛」「自画像(青の時代)」などの著名な作品はもとより、片々たるスケッチやデッサンまで雄弁な物語を内包しているように感じられた。
外に出たら、西の空が真っ赤に燃えていた。めったにない夕焼け空だった。
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三軒茶屋TSUTAYAPerfumeDream Fighter」、渡辺美里Dear My Songs」、Dreams come true連れてって 連れてって」を借りてきた。渡辺美里のセルフカバー集はぐっとくるなぁ。もちろん小室の「私の革命」も収録されている。