年末恒例の上原ひろみ
東京国際フォーラムCホールで上原ひろみのライブ。思えば、2年前の冬、同じこのホールの最前列中央で衝撃体験をしたのだった*1。今回は3階最後列(ホール全体の最後列)である。しかし、比較的小振りな造りのため、さほどステージまでの距離は感じられない。
演目は最新アルバム中心の構成である。ただしどの曲も長大なるインプロビゼーションが組み込まれているため、原曲の面影はほとんどない。12曲で3時間だから、1曲あたり約15分ほどになろうか。いつものことながらすさまじいエネルギーである。夏の東京ジャズフェスティバルの折にも同じ曲を演奏していたけれど、あちらは持ち時間という制約があったためか、CDとさほど変わらない感じであっさりと終わっていたのだった。今日の演奏はその時のものとはまるで印象が違った。一曲終わるたびにどっと体から力が抜けるような心地よい緊張感があった。
今年の日本ツアーの前半はレギュラーメンバーのデヴィッド・フュージンスキーが参加していない。ツインネックのフレットレスギターを操る怪人の存在感はたいしたもので、その代役はつらかろうと思っていたが、上原とバークリー音楽院で同期だったというジョン・シャノン*2はそつなくこなしていたと思う。上原をトップに据えるバンドという点では、シャノンの方が無難なのかもしれない。もっとも何が起こるかわからないという破壊的演奏をするフュージンスキーのアヴァンギャルドさの方を私は好むけれど。
観客は比較的おとなしめだった。いつもの東京という感じだ。明日の大阪公演にも行きたかったが、さすがに明後日の仕事を吹き飛ばすわけにもいかず、今年は諦めた。次は年末の浜松だ。フュージンスキーの加わったバンドを、上原の地元でたっぷりと楽しみたいと思う。
HIROMI'S SONICBLOOM JAPAN TOUR 2008 "Beyond Standard"
Tokyo International Forum Hall-C / November 23, 2008
- Intro: Softly as in a Morning Sunrise
- Softly as in a Morning Sunrise
- Led Boots
- Clair de Lune
- My Favorite Things
- Ue Wo Muite Aruko
intermission
- XYG
- Double Personality
- I've Got Rhythm
- Caravan
encore
- Green Tea Farm
- Time Out