クラウド・ゲイト・ダンスシアター「WHITE」

morio01012009-03-04

去年観に行ったピナ・バウシュ*1やラララ・ヒューマン・ステップス*2などのコンテンポラリーダンスが楽しくなって、よくわからないままクラウド・ゲイト・ダンスシアター*3のチケットを手に入れたのだった。ピナやラララに誘ってくださったタコさんに声をかけ、いろいろと教えてもらおうと目論む。
全体は三部構成で、徐々に舞台に登場するダンサーの数が増えていく。第一部では吊り下げた白い布によるインスタレーションを背景にして、三人のダンサーが静かな舞を披露する。低く響く中国の笛の音が通奏低音となって舞を支える。象徴的かつ印象的ではあったが、心地よすぎて眠気も……。
第二部は白一色のバックにダンサーのシルエットを浮かび上がらせる演出が施される。残念ながら3階バルコニーからでは、その効果を味わうことができなかった。一階席から観れば、さぞかし美しいものであったろう*4
第三部では眩しいほどの白く明るい空間の中でダイナミックな群舞が披露される。ここまでの第一部、第二部でも感じたことであるが、中国拳法のポーズや動きが随所に取り入れられているようで、「太極拳少林寺拳法を楽しむ中国人の朝」という趣がした。もちろん素人の余技ではないため、鍛え抜かれた切れのある動きにただただ目を奪われていた*5。圧巻である。
シンプルな身体表現による美の形象を愛でることが肝要なのであろう。プリミティブな愉楽を味わわせてもらった。反省としては観る席をよく考える必要があるということか。Bunkamura オーチャードホールで鑑賞。
終演後は渋谷の居酒屋で二人して痛飲する。ダチョウの刺身を食べました。

*1:2008年3月22日日記 http://d.hatena.ne.jp/morio0101/20080322

*2:2008年7月5日日記 http://d.hatena.ne.jp/morio0101/20080705

*3:http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/shosai_09_white.html

*4:パンフレットの写真で見ると実に美しい

*5:バーチャファイター」のパイ・チェンを思い出していた……