クラシックのホールでジャズ

morio01012009-12-06

かのカラヤンがムジークフェラインザール(ウィーン・フィルの本拠地)に匹敵する音響を持つと褒めそやしたザ・シンフォニーホール*1。大阪が誇る文化施設*2の一つである。そのクラシック音楽の殿堂に上原ひろみ降臨。
残響2秒のホールの特性が激しすぎる上原の演奏に合うのか、ハラハラしながら見守っていた。しかし、心配は杞憂に終わる。いや、それどころか、類い希な熱演にひっくり返りそうになった。今日のに比べれば、先週の東京国際フォーラムの演奏など、物の数にも入らないだろう。特に第2部の「Old castle, by the river, in the middle of forest」以降アンコール最後までのすさまじい即興演奏は、今まで聴いてきた上原のライブの中でも出色の出来映えであった。ミューズを飛び越え、まさに鬼神である。
あまりの演奏の激しさにピアノが耐えられなかったのか、調律師の小沼氏*3が途中で出てくるほどだった。もちろん力業だけではない。ホールの力を引き出すメロディアスな曲の弱音の美しさにも惚れ惚れした。
終演後、感激でしばらく足に力が入らない。寄る年波のせいだとは思いたくない。
  大阪公演@上原の日記 → こちら
来週は再びクラシック専用ホールのサントリーホールで公演がある。もちろん行く。

*1:http://asahi.co.jp/symphony/

*2:数は少ないけど

*3:上原の日本公演では専属で調律している