サマーウォーズ

なんでブルーレイ版はあんなに高い値付けをするのだろう。DVD版のおよそ倍である。よほどの趣味人しか見ないようなおまけディスクはいらないから、本編だけで安価にすればいいのに。と、ひとしきりぼやいたところで本題へ。
昨日のエントリーに書いたアニメ版「時をかける少女」の細田守監督の2009年の作品である。主要なスタッフも皆参加している。前作よりよいという声も聞こえてくるけれど、これはもう好みの問題であろう。活劇のおもしろさは「サマーウォーズ*1」で、揺蕩う情動の味わい深さは「時をかける少女」である。
人付き合いの苦手な高校生が、バーチャルな世界の混乱によって引き起こされる現実の騒動を収めるため、人々と協力して仮想悪と戦うというものである。一文で２時間の話をまとめると、ちっともおもしろそうではないな。
巻き込まれ型の主人公がやがて主体的に問題解決に立ち上がるという成長譚としての物語が柱としてあり、そこに高校生の恋愛や少子化、大家族の問題、SNSに代表される仮想現実のありようなど、今時の風味がいい塩梅に盛り込まれている。次はどうなるのだろうという気楽な見方をしても、きちんと楽しむことのできるジェットコースタームービーであると言えようか。
公式にYouTubeにアップロードされた予告編と冒頭５分の映像である。これで雰囲気を感じてください。

*1:公式サイト　http://s-wars.jp/