デジタルで針穴

P3160051なんだか量販店に行く度にフィルムの販売コーナーが狭くなり隅に追いやられているような印象のある今日この頃である。現像代はますます値上がりし、フィルム自体の生産も縮小の一途を辿っているように見える。ただちになくなるようなことはないだろうけれど、いつまでも安心して使い続けられるかといえば、きっとそうはならない。趣味のものにコストを考えることはどうかとも思うのであるが、もはやブローニー1本(購入・現像)に千数百円もかかるのである。この先この額が上がることはあっても下がることはないだろう。
だからというわけではないのだけれど、デジタルで針穴をしたらどうなるかと思ったのである。以前から一眼レフにつける針穴は売られていた。しかし、重厚長大なカメラを持ち歩くほどの気力体力はない。ふとしたことから、小型軽量なマイクロフォーサーズ規格のカメラに各種のマウントアダプタを介して様々なレンズが着くことを知った。針穴*1ももちろん装着できる。ものは試しと宮崎あおいのカメラオリンパスのカメラ*2を手に入れたのだった。
さっそく近所を撮ってみた。フィルムの生み出す素晴らしさに惚れ込んでいるだけに、なんとも頼りなくみすぼらし絵しか出てこないのにはがっかりさせられた。ただそれはこちら側の問題でもあるだろう。どうしても慣れ親しんだフィルムと比べてしまっている。デジタル針穴で撮れるものはどういうものかをよく考えれば、おもしろいと思えるようになる、といいな……(小声)
しばらくはゼロとペンの二刀流で。写真は針穴ペンで撮影した世田谷線の夕空。