シーサイドモーテル

シーサイド・モーテル・オリジナルサウンドトラック山奥にあるのに「海辺のモーテル」と名付けられた場所を舞台にする。すでにこの時点で大いなる虚構が組み上げられている。四室それぞれに物語が進行し、登場する人物はみな腹に一物を隠し持ちながら、いかにして相手を騙しきるかに腐心する。やがてそれぞれの騒動は少しずつ重なり合っていく。
演技巧者揃いで、会話や仕草でいろいろなことをこちらに訴えかけてくるおもしろさがある。場末のモーテルの部屋で大半が進行するため、全体的に小劇場で演劇を見ている趣があった。ところどころ、いかにも説明のためという台詞が差し挟まれていたことを除けば、「次はどうなるのだろう」という期待感をもって最後まで見ることができた。
  公式サイト http://seaside-motel.net/
麻生久美子がよかったのは当然として、成海璃子小島聖も好演していた。古田新太温水洋一は味わい深いね。ワーナーマイカルシネマズ茨木で鑑賞。