国宝ラブ

Casa BRUTUS (カーサ・ブルータス) 2010年 10月号 [雑誌]この秋の東京国立博物館では奈良の大横綱である東大寺を全面的に展開する。催しには「光明皇后1250年御遠忌記念 特別展 東大寺大仏―天平の至宝―*1」という長ったらしいタイトルがついている。残念ながら盧舎那仏*2をはじめとする仏像類は出ないようであるが、それ以外は広くこの寺の持つお宝を出展するようである。
そして私は珍しくこの東大寺展の前売り券を買った。安くなるからではない。国宝「誕生釈迦仏立像」のフィギュアがついているのである。しかも昨春の「阿修羅展」で大好評だった阿修羅フィギュアと同じく海洋堂の手になるものだ。「天上天下唯我独尊」と言いながら「よっ」とポーズを決めている仏様、これが手元にやってくるかと思うと、もうたまらん(左写真参照)。もちろんこの仏像の本物も出展される。
今号の「Casa BRUTUS」は東大寺展と連動してか、国宝を特集している。とりわけ遷都1300年で大騒ぎの奈良に注目している。いつもの「ちょっと無理すればあなたもセレブ気分を味わえますよ」的背伸び特集ではないため、読み物として楽しめた。書かれていた情報では法隆寺夢殿内部が史上初めてLED照明で明るく照らされるというところに目が釘付けになった。ということは、あの薄暗い空間にあるよくわからない救世観音*3をはっきり見られるということではないか。絶対にこれも見に行く。
針穴魂の四日目も一人で留守番する。ただエンドレス会議日の金曜日ゆえ、それに出てから四谷三丁目に向かった。あくまでも印象だけれど、ギャラリーに来てくださる8割は女性である。ピンホール写真ということもあるのだろうが、それ以上にメカではなく写真そのものに関心を持つ女性が増えているのだろうね。

*1:http://www.tnm.go.jp/jp/servlet/Con?pageId=A01&processId=02&event_id=7812

*2:動かせません

*3:気持ち悪いアルカイックスマイルを浮かべている