手帳のこととか

morio01012010-10-08

東京で勤めるようになってから、ずっとモレスキンのダイアリーをスケジュール帳として使ってきた。機能云々よりもあまたの伝説に彩られたこの手帳の物語に惹かれてのことだった。
単に予定を書き込むだけではなく、食事や買い物をした店のレシート、新幹線の切符、美術館や博物館、コンサートのチケットなどを貼り付けたりもした。おかげで年の最後まで来ると、もともとの倍くらいの厚さに膨れ上がり、背中が割れそうになっているものもある。大げさな物言いをするならば、自分の過ごした時空間が確かにこれらの中に詰まっている。
ところが、iPhoneを手にして以来、スケジュールの管理はもっぱらこのガジェットに任せるようになった。そしてモレスキンは単なるスクラップブックに成り下がってしまった。こうなるともはやモレスキンでなければならない理由はどこにもない。
メモやアイディアを書き留めるためのモレスキンはこれまでどおり使い、スクラップブック代わりのノートは無印良品から新しく発売になったマンスリーノートを使うことにした。軽くて安い。デジタルデバイスならではの利便性はそれとして、紙でなければ得られない何かのために、しばらくこの三点セットでやっていこうと思う。
文房具のことを考えるのは楽しい。