トイレット

トイレット [DVD]バーバー吉野」「かもめ食堂」でうまくやった荻上直子監督の、その次の「めがね」はとても嫌な感じの映画だった。
 「めがね」を見た時の記事 → http://d.hatena.ne.jp/morio0101/20070930
自分の書いたものを今読み返しても、不快で落ち着かない気分がドロドロと甦ってくるようだ。「トイレット」はその「めがね」に続く新作である。「めがね」ほどではないにしろ、やっぱりちょっと気持ちが悪い。
ひきこもりのピアニストの兄、ロボットオタクの弟、勝ち気で我の強い妹の三人が、母を亡くした後、彼らの祖母らしき異国人と同居生活を始める。まったく言葉の通じない祖母との関わりが深まるにつれて、それぞれの心の持ちようが変わっていき、さらには一家の絆が強くなっていく。えー、そんなに簡単なことですか……。Yes, We Can!!(古いです)
タイトルの「トイレット」は4人の交差点であり、互いにとって必要不可欠なものとして比喩的に置かれている。「お互いの個性を認め合って、自分のやりたいように生きていきましょう」というメッセージが、あまりにもストレートすぎて、きっと私は居心地が悪いのだと思う。素直じゃないので。
映画全編で「モーリー、クール」という一言だけを発したきりのもたいまさこ。ますます宗教家じみてきた。三軒茶屋中央劇場で鑑賞。
 公式サイト http://www.cinemacafe.net/official/toilet-movie/