中央公会堂の安藤裕子その4
昨年1月以来の安藤裕子のアコースティックライブにでかける。中央公会堂での生演奏もはや四回目になった。幸運にもすべてのライブを見ることができている。ありがたや。
前回と同じく2階席正面最前列という好位置で、ゆったりと安藤の歌声に浸ることができた。公会堂の一階の床は平面なので、後方になってしまうと見えにくいのだ。いつになっても上手にならないMCはほどほどで、淡々と曲を演奏していくという構成、進行だった。これでいいと思う。2階自由席に少し空きがあったけれど、それ以外はきちんと埋まっていた。メディアに登場して華々しく活躍することのほとんどないアーティストゆえ、ライブできちんとお客さんを集められるかどうかは死活問題になる。まだしばらくは大丈夫そうだ(!?)。
ところで、最近の安藤の曲(歌詞)はかつてのものに比べてメッセージ色の濃いものになってきている。極めて個人主義的なもの(しかも難解)が多かったのに、ストレートな物言いで強く社会にコミットしようと意識しているように見える。今回、アンコールで披露した「地平線まで」は、先の震災の復興支援のためにリリースされた曲である。ただ安藤の気持ちはよくわかるものの、どこか落ち着きの悪さを感じる。剥き出しの善意は剥き出しの悪意と同じくらい、重い、よ。全体的に少し元気がなさそうに映った*1のは、今の日本のありようと関わりがあるのだろうか。
安藤裕子 2011 Acoustic Live 大阪市中央公会堂
【本編】
- 星とワルツ
- ドラマチックレコード
- テキサス
- おまつり フェンスと唱おう
- 六月十三日、強い雨
- たとえば君に嘘をついた
- 蒔かれた種について
- 安全地帯(リクエスト)
- み空(リクエスト)
- Smile
- Woman
- ワールズエンドスーパーノヴァ
- 歩く
【アンコール】
- 地平線まで