森山大道とホルガ
bk1から三冊届く。一番の楽しみは森山大道がホルガ(ポラロイド)を使って恵比寿・荻窪・池袋を撮影した『t-82』(パワーショベル)である。解像度の低さ、ポラロイドのざらつきなど、初期の「森山節」と相通ずる撮影機材の特質を活かしたスナップが居並ぶ。まさに自家薬籠中のものとして、このトイカメラを使いこなしているといえよう。けだし街を一掴みにして一冊に封じ込めたという趣がある。何をしたかったのか、今ひとつ伝わりきらなかった昨年の『ブエノスアイレス』(講談社)よりも強い緊張感が漲る。
あとの二冊、川村晃生・浅見和彦『壊れゆく景観』(慶應義塾大学出版会)と大野晋・宮本常一他『東日本と西日本』(洋泉社)は、ともにこの国の文化や歴史、さらには将来のありようを考えさせられる内容を持つ。
中島悟の息子が来シーズンからF1のテストドライバーを務める。もうそんなになるのか。歳を取るわけである……。
http://www.f1gpnews.com/f1news/2006/11/post_1828.html