元禄忠臣蔵
国立劇場*1で歌舞伎を観劇する*2。昨年は10月に催されたのであるが*3、今年は諸般の事情により12月公演を観ることになった。出し物は真山青果の「元禄忠臣蔵*4」である。国立劇場では10月から12月までの三ヶ月間で、1934年の初演以来初めて全編を通して上演している。12月公演は大石内蔵助を松本幸四郎が扮し、クライマックスの「大石最後の一日」を含む大詰めの物語が舞台に並ぶ。
予想通り、超満員である。松本幸四郎以外にも中村芝雀、中村信二郎、坂東三津五郎らの人気俳優が出演しており、すでに全公演分完売というのも諾なるかなである*5。昨年の演目(鶴屋南北「貞操花鳥羽恋塚」)は長時間で言葉もわかりにくかったため、相当の苦行*6であったが、「元禄忠臣蔵」は台詞も理解しやすく、何より短時間(3時間弱)で集中力が途切れずに最後まで鑑賞できた。まぁ忠臣蔵の話は誰もがよく知っているしね。「高麗屋」「京屋」「高島屋」などの掛け声がしきりに飛び交い、とてもよい雰囲気に包まれながら、ヨーロッパ演劇の影響を受けてできたといわれる新歌舞伎の世界をしばし楽しんだのであった*7。
*1:http://www.ntj.jac.go.jp/kokuritsu/index.html
*2:顧客を引き連れたお仕事です:-P
*3:2005年10月4日記事 http://d.hatena.ne.jp/morio0101/20051004
*4:http://www.ntj.jac.go.jp/performance/703.html
*5:隣席の老紳士が「今日は若い人が多いなぁ」とツレの人と話していた。そりゃ、全員引き連れてきましたから。普段いかに若い人が少ないかということですな。
*6:言っちゃった
*7:顧客の存在を忘れていたなんて、口が裂けても……