田所美惠子針穴写真展

morio01012007-05-11

風がすごい。駅まで自転車で走っていると持っていかれそうになるほど。午前中の会議をこなし、午後は街中に出る。
目的地は銀座であるが、強風で小田急、千代田線が乱れていたので、世田谷線から東急、半蔵門線で行くことにした。一番近い三越前で降りて、日本橋から南に向けて歩く。丸善山本容子の版画展をやっていたので立ち寄った。オリジナルは印刷されたものよりやっぱり綺麗である*1。来週は森山大道の新作展があると予告していた。
ポーラミュージアムアネックスでの田所美惠子の写真展は三年連続となる。今年は、三浦宏(檜細工師)が作成した樋口一葉の小説世界を再現するミニチュアを、ピンホールカメラで撮影するという趣向である。針穴写真の特徴であるパンフォーカス・ソフトフォーカス・ワイドアングルはいかにも極小世界(しかも明治時代!)を撮影するのに相応しい。その場に居合わせるかのような美しいモノクロプリントにうっとりさせられる。しかしながら、個人的には昨年の「静物」や一昨年の「パリ」の針穴写真の方が好きである。今年のものはどことなくわざとらしさが透けて見え、田所自身の内なる情動(撮らずにはいられないという強い衝動のようなもの)があまり感じられないからだ。単に企画に乗ったというだけではないだろうけど。会場でこの写真展に合わせて刊行された『一葉に逢いたくて―桧細工、針穴写真で甦る樋口一葉の世界』(河出書房新社)を購入する。
早めに帰宅し、夕方一時間ほど近所をゆるゆると自転車で走る。多摩方面に行きかけて、坂にめげてすぐに引き返した。しんどいの嫌い。夕飯のための買い物でたち吉特製ミニ丼付きのチキンラーメンを見つけた。もちろん買いました。
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*1:買うと15万もするけど(^^;