どれもビリビリした

morio01012007-06-17

饒舌で暑苦しい文体はちょっと町田康を思い起こさせる。内容の救いのなさ*1とは別に、この悲喜劇の苦い味わいは抜群に気に入った。あんまりおもしろくて途中でやめられなくて一気に読み切ったほど。たぶんものすごく嫌いだという人もいると思う。サトエリ*2が主役を務める映画が夏に公開予定。

一つの時間を三人の女子高生の目から見つめ、多元的に浮かび上がらせる。テレビドラマ的な直木賞受賞作*3なんかよりよほどよくできていると思う。

見抜いちゃってる感と褒め殺しの言葉の数々が素晴らしすぎる。こういう雑誌類を何気なく手に取っているうちに、ある種の「型」にしっかり填め込まれることになる怖さを思い知らされたような感じがする。
父の日にバラ一輪。もらえればなんでも嬉しい。

*1:家族崩壊

*2:佐藤江梨子 ぴったり!

*3:まほろ駅前多田便利軒