アホやぁと皆が笑う

morio01012007-06-29

「男子」というタイトルの写真展に行く。梅佳代である。
東京から新幹線で帰阪し、その足で梅田に出る。Hep Five*1にあるHep Hall*2は、かつて蜷川実花も個展をやっていたところだ。同じ場所に進出するとは、うめかよ、さすが木村伊兵衛賞作家である。
会場の壁面を埋める写真は、すべて梅佳代が大阪の写真学校に通っていた頃に撮りためたものである。被写体は小学生の男子。まともなポーズ、表情で写っているものがひとつもない。そして会場内の人はゲラゲラ(二人連れ以上)ニヤニヤ(一人)笑っている。「アホやぁ」という声も聞こえる。この「アホ」はもちろん親愛の情を込めてのものであるのは言うまでもない。この全体を覆い尽くすほのぼの感、たまらないなぁ。幸せな気分になる。
ボーヴォワールの『第二の性*3』を持ち出すまでもなく、女性性がすでに小学生の時点においてもおそらくできあがりつつあることを、この男子小学生らのアホさ加減を見ることで、逆にはっきりうかがうことができるように思える。「彼女」たちはアホなこと(=はしたないこと)はしないという社会的あるいは文化的コードに抵触しないように慎重に行動する。うめかよが「男子」におもしろさを見出すのは、そうしたことと無関係ではあるまい。
蒸し暑すぎるからついどうでもいいことを真面目に語ってしまった。忘れてください。

*1:「ビルの屋上に観覧車のある商業ビル」という言わずもがなの説明を、非関西人の方々のためにつけてみる

*2:http://www.hephall.com/

*3:人は女に生まれるのではない。女になるのである。