2年ぶりの江ノ島

夕方から江ノ島に行ってきた。目的や理由は特になし。あえて言えば天気がいいから。時間が時間なので、自転車で行くことは諦めて、小田急に揺られて行くことにした。5時を大きく回った片瀬江ノ島駅は人気(ひとけ)があまりない。強烈なアンモニア臭を放つ公衆トイレで着替えをすべく列をなしている人たちを尻目に、とりあえず波打ち際へ行ってみる。あたりを見渡しても一人でうろついている人はいない。私は除く。
ただ単に歩き回っていると変な人になってしまいそうだったので、すぐさま大きな三脚に針穴カメラをくっつけて、これ見よがしに振り回してみた。「江ノ島の夕景を撮りに来た善良な市民」を装ってみたわけだ。ほんとに装っているだけかもしれぬ。だいたい吹田市民@大阪府だし。海の家から大音量で流れてくる騒々しい音楽から逃れるために、耳にiPodのイヤホンをねじ込み、グレン・グールドに一唸りしてもらった。
それにしてもこのどぶ臭い潮風とどす黒い波はいかがなものか。まぁ関西の海水浴場のメッカである須磨もたいして変わらないけれど、さすがにどぶ臭いというのはなかったように思う。この歳でここに浸かるという発想はない。不惑ゆえに迷いなしである。
ただし西浜の長大な海岸線はすばらしい。空気が澄んでいれば富士山も見えるという。見えていたらこの夕焼けに映えてさぞかし情緒的な風景を楽しむことができただろう。今日のところは致し方なし。うっすらと空がピンクに色付き、あたりのフェロモン濃度が高めになってきた頃に退散する。
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