無理めの蔵書整理

接尾語「め」の不自然な使用についての苦言が、昨日届いた『問題な日本語 その3』(大修館書店)に載っていた。形容詞語幹に接続する用法が急速に拡大して、形容詞連体形に付くようになったこと*1、さらには一部の副詞や形容動詞語幹に付くようになったこと*2などが指弾される。嗚呼。それにしても例文の「無理めの女を落とす」ってどうなの?
で、無理めな蔵書整理の件。
一度手に入れた本は決して捨てたり売ったりしない*3性分のため、増えるにまかせてどうにもならない。どうにかしようと考えたこともない。大阪自宅、東京寓居、東京職場の三カ所に、適当に気分次第で溜め込んでいる。一応、それらしいジャンル分けはしているものの、もはやクロスオーバーの荒波からは逃れることができず、なすがままである。かつて戯れにデータベース化しようとした時期もあった。そして戯れに終わった……。入力がめんどくさくていけないのよね。
ピクチャ 1昨晩、ウェブ徘徊をしていると、Books*4なる蔵書管理ソフト*5に行き当たった。なんとiSightのカメラ*6でバーコードを読み取るだけで、必要な情報はすべてネットから取り出してくれるという。これはすごいぞ! いや、もう世間では当たり前のことだったのかもしれないけど。
【操作手順】

  1. NewBookボタンを押す。
  2. iSightボタンを押す。
  3. 本のバーコード部分をカメラの前にかざす。
  4. バーコードを認識したら、QuickFillボタンを押す。
  5. 自動で表紙画像を含む情報が入力される。

これだけ。すぐにバーコードを認識してくれたら*7、一冊あたり10秒くらいで作業が終わる。調子に乗ってあっという間に百冊ほど読み取らせてしまった。加えてBooksが優れていると思ったのは、例のスマート機能を搭載していることだ。条件設定さえしておけば、自由自在に本のリストを作成してくれる。「文庫」とか「写真」とか「漫画」とか、ネットから拾ってくるキーワードをばらまいておくだけですむ。
とはいえ、これまでに溜め込んだすべての本をデータ化するのはとても無理「め」であるし*8、そもそもやる意味があるのかという根本的な問題もある。ということで、これから先に手に入れる本に限定して、家計簿代わり、読書日記代わりに使うのがよさそうに思える。飽きる(!?)まで使ってみたい。珍しくちょっとだけ前向きである。

*1:「多め」が「多いめ」、「長め」が「長いめ」など

*2:「ゆっくりめ」「たっぷりめ」「ほっそりめ」「無理め」など

*3:資料性のない読み切り雑誌類は除く

*4:http://books.aetherial.net/wordpress/

*5:Mac用です。窓用にも同じようなのはあるのだろう、きっと。

*6:MacBookに付いている

*7:バーコード認識は癖があるようで、色付き表紙とか模様が入っているとかすると、なかなか読み取ってくれない。スーパーのレジ担当員の苛立つ気持ちがちょっとだけわかった。

*8:実数を知りたい気もするが