豚キムチにジンクスはあるのか

豚キムチにジンクスはあるのか―絲的炊事記今週はサッカー漬けで寝不足な日が続いていると昨日書いたばかりだが、日曜日で気が緩んだのか、「ああ、やってしまった……」という時間までぐっすり寝てしまった。目覚まし役立たず。いや、役立たずなのは惰眠を貪る私です、はい。
トーストやバナナを食べてモソモソしていると、クロネコな人がbk1に注文した本を届けにきてくれた。日曜日の午後にたくさん本がやってくると幸せな気分になる。
こどものころにみた夢』(講談社)、白石良夫『かなづかい入門』(平凡社新書)、町田康浄土』(講談社文庫)、伊井春樹『源氏物語を読み解く100問』(NHK生活人新書)、吉田戦車なめこ・イン・サマー』(講談社文庫)、青山七恵やさしいため息』(河出書房新社)、難波博孝『母語教育という思想―国語科解体/再構築に向けて (SEKAISHISO SEMINAR)』(世界思想社)、絲山秋子豚キムチにジンクスはあるのか―絲的炊事記』(マガジンハウス)、『多摩川すいすい自転車旅マップ―東京、神奈川、山梨を流れる多摩川全138km完全ガイド (自転車生活ブックス 7)』(ロコモーションパブリッシング)
日が高いうちに自転車でひとっ走りしようと思っていたのに、つい絲山秋子を手に取ってしまい、ちょっとだけのつもりがページを繰る手が止まらなくなってしまった。この本、すごくおもしろい。一人暮らしの自炊生活をエッセイのように書いているのだけれど、その料理というのがセオリー無視の「思いつきブラボー!」な品々なのである。たとえば冒頭に登場する「力パスタ」。ファルファーレ・バター・イカスミパスタソース(レトルト)・餅。これを混ぜるとどうなるのか。本人曰く、「産廃」「コールタール」「ヘドロ」「干潟の汚染」……。

しかしこれ、ほんとに食い物なのか。私だって他人が作ったらこんな恐ろしいもの食べません。どう見ても毒が入っていそうです。食べたら死ぬかもしれない。そうだ遺言を書いておこう。そんな見た目です。

一事が万事この調子で、ぷーぷーと何度も吹き出しながら読み進めた。絲山秋子、小説もいいけれど、エッセイもいいなぁ。一気に読み切った後、続けて吉田戦車のエッセイにも手をつけたら、すっかり日が暮れてしまいましたとさ。そんな怠惰な日曜日。