散々だった二つのドラマ

おせん(15) (イブニングKC)4月からの二つのドラマは、どちらもどうにもならないまま終了したようだ。「おせん*1」と「猟奇的な彼女*2」である。
開始当初から見るに耐えないあざとい演出、ありえない設定、大袈裟な演技で、それぞれに蒼井優田中麗奈が出ていなければ一回でやめにするところ、なんとか四話目くらいまでは我慢しながら見続けた。しかし、それでもう限界であった。だから中盤から後半がどうなったのか、まるで知らない*3
wikipediaが記す平均視聴率*4は、「おせん」が9.1%、「猟奇的な彼女」が8.3%である。日本テレビやTBSが豪勢なキャストを擁して鳴り物入りで制作したことを考えると、惨敗と言ってよい数字ではなかろうか。どうやら、映画ファンのみならず、テレビドラマ好きにも見放されてしまったようだ。蒼井と田中は映画専業の貴重な人材であり、こういう場所で晒者のごときつまらない消費をされたことは、邦画を心から愛する者として残念でならない*5
実は漫画「おせん」の連載が3月までで止まってしまっている。しかも再開の目処がたっていない。本来ならば、ドラマが始まる4月以降に大々的に売り出してしかるべきところ、不可思議なことが起こっているのである。これに関してmixiの「おせん」コミュニティに興味深い書き込みがあった。いぶかしく思った原作ファンが講談社に問い合わせると、作者のきくち正太がテレビドラマに対して大いなる不満を持ち、連載を続ける意欲をなくしてしまったというニュアンスの回答を得たというのだ。真偽のほどは定かではないが、クレジットに「原作:きくち正太」とあったものが、「原案*6きくち正太」と変更されていたことも、そうしたきな臭い噂話の傍証となっていようか。
と、ここまで書いてきて、読み返してみると、mixiの右側に並んでいるくだらない芸能ニュース並みの文章になっていることに気付いて脱力する。文才のなさを嘆きつつ締め。もちろん二人への応援はやめません。

*1:http://www.ntv.co.jp/osen/

*2:http://www.tbs.co.jp/ryokiteki/

*3:「おせん」の最終回は見た。やっぱりわけがわからなかった。

*4:関東地区・ビデオリサーチ社調べ

*5:もちろん主演俳優としての資質や責任も問われることになるだろう。

*6:勝手に作り替えているのだからな。