きょうのあいぽん

morio01012008-10-27

担当している顧客が話があると言うので、昼頃に職場に出て、そのまま夜まで仕事をしたり読書をしたりする。北側に真っ黒な雲が動いているのを見ながら、柴崎友香の『星のしるし』(文藝春秋)を読み切った。柴崎は榎本正樹の『Herstories 彼女たちの物語』(集英社)で、「ストーリーに依存しない小説を書きたい」と語っていたが、この小説はまさにそういうものだと感じた。気配とか、空気感とか、そういう形にしにくいものがある。とりわけ柴崎は大阪を舞台にした物語を紡ぐことが多いため、いっそう「そこにある何か」がいとおしく思えてくる。もちろん私にとって、であるが。
さて、今日のiPhoneである。こればかり続いているけれどお許し願いたい。このところのアプリの活況ぶりを見ていると、MacにSystem7が登場し、それを無理矢理日本語化していた頃のことが思い起こされる。メジャーなものからアングラなものまで、とにかく遊んでやろうという熱気が感じられる。今日はGoogleEarthが登場した。ついに、という感じである。指先で地球をぐりぐりできてたまらない。iPhoneの次期バージョンではストリートビューも経路検索もサポートされるらしいから、ますます便利で使いやすいものになるだろう。
エンターテイメントの方面でも、iPhoneインターフェイスや性能をうまく生かしたものがあれこれ出ている。ゼリー状の車をゼリー状の舞台で走らせてゴールまで導くというJellyCarや、目標の高さまで不定形なブロックを積み上げていくToppleなど、いずれも脱力感いっぱいでお気楽な造りが好ましい。なかでもヘタウマな線画の世界でさらに落書きのような線を引いてキャラ(棒人形)を誘導するTraceがすごい。パズルとお絵描きを組み合わせただけで、これほどおもしろいものができるかと驚嘆して、時間を浪費する私……。無料なのに120面もあるってどうなの。
  Traceの動画@YouTubeここで見られます(音が出ます)
そして、吹き出したやつ。webアプリの人間電卓X*1だ。要するに電卓の数字が全部人文字なのだ。これは動いているところを見てもらわないと、楽しさは伝わらないだろう。「C」で全員がスキップしながら退場するところがたまらない。役に立たないのにもほどがある(もちろん褒め言葉)。