静嘉堂で古伊万里

morio01012008-12-07

遅い朝に目覚めると快晴、だが寒い……。こんな天気のいい日に外に行かなくてどうするという声と、寒そうだから引き蘢ろうぜという声が、心内で激しく鬩ぎあう。朝(昼?)ご飯を食べたり、洗濯や掃除をしている間にも時間は刻々と過ぎていく。もはや遠出する気分はすっかり失せてしまった。とりあえず近場でおもしろそうなところをと、手元にある自転車本や地図をためつすがめつしていると、静嘉堂文庫美術館*1古伊万里の展示*2をしていることを思い出した。しかも今日が最終日。
これは世田谷区民(偽)としては行かねばなるまい。近いのがなにより(本音)。
静嘉堂文庫美術館には東洋のお宝がたんと隠されており、岩崎家の収集した磁器類にも名品が揃っている。戦国末期から元禄・宝永の頃までの古伊万里の歴史を辿るように、重美1点を含む約80点の古伊万里(古九谷・柿右衛門・鍋島・金襴手の各様式)が展示されていた。古伊万里(今の有田焼)の最大の特徴は絵付けにあるが、古いところから新しいものまで並べられると、私のような素人でもはっきりと様式の違いや特徴がつかめる。こういうものを観に行っているからといって、ただちに磁器類に目が利くようになるはずはなく、単に情緒的に「綺麗やな、ほー」で終わることがもっぱらであるが、それでもちょっとだけ経験値は高まったように思える。龍や麒麟鳳凰の絵柄が可愛かった*3
暗くなった世田谷通りをtikitでえっちらおっちら引き返す。肉まん屋が売り切れですでに閉まっていたのにショックを受ける。

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つい出来心で買ってしまったチェブラーシカとゲーナのマグネット。肉まんの不幸を慰めてくれる。