熱海に行ってきた

今年度末で公的な関係が終了する顧客たちと熱海に行ってきた。ここはずいぶん久しぶりである。駅前あたりは栄えているように見えるものの、一つ筋を外すとシャッターを下ろしたままの商店が多く、難しいことになっているのではないかと誰もが感じるような気配である。何より若い人がほとんどいないところが、活気のなさに拍車をかける。すみません、よけいなお世話でした。
二日間でそれなりの観光スポットを巡る。熱海梅園は老若男女の「若」抜きでなかなかの人出である。梅は木によっては見頃のものもあるが、総じて五分から七分咲といったところだろうか。一方、MOA美術館*1は空いていた。この美術館は毎年2月に所蔵する名品を一度に公開する。国宝三点、すなわち尾形光琳紅白梅図屏風」、野々村仁清「色絵藤花文茶壺」、手鑑「翰墨城」も揃って展示されている。ほとんど独り占め状態でじっくり鑑賞した。光琳の屏風の前では椅子に座って居眠りまでする始末。眼福至福。「平兼盛像 佐竹本三十六歌仙切」「樹下美人図」などの重文の逸品も多数展示され、見応えがあった。
特急や快速で行けば、東京から一時間半ほどで到着する。街全体の売り方さえ考えれば、まだまだ魅力を掘り起こせそうな感じはするのだが、そんなことはもうとっくに誰かが考えているのだろう。泊まった宿の露天風呂もたいそうよかった。そして渋い和菓子屋で念願のすあまも発見した。もしかしてこの旅行一番の収穫かもしれない。二度目の熱海、楽しめました。
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朝焼けの熱海港/MOA美術館の展示室へのエントランス

*1:MOA美術館 http://www.moaart.or.jp/