もはや弥生

ナ・バ・テア (中公文庫)年度末の新規顧客獲得大作戦も無事に終了した。あとは始末をつける会議を残すのみである。
夕方の新幹線で大阪に戻ってきた。映画「スカイ・クロラ」が気に入ったので、森博嗣の原作を読んでみることにした。5冊がシリーズとして書き継がれており、映画と同タイトルのものは最終巻になるらしい。順序を守って「ナ・バ・テア」(中公文庫)を品川駅構内の書店で買い込んだ。
森の書いたものを読むのは初めてである。売れっ子であることくらいは承知している。しかし、開巻まもなく出てくる陳腐な比喩にげんなりする。

  • リスが囓りかけた木の実くらいどうでも良いような心配
  • ビーバが集めて作った小枝の家みたいなもの
  • 梟のように目を動かしているのだ(この一文の直前に「きょろきょろ」という表現がある)

わざとへたくそに書いているのだろうか。いちいちの表現に気取りみたいなものが感じられて、ちっとも物語が頭に染み込んでこない。半時ほど頑張ってはみたものの、ついに諦めてしまった。さてどうしたものか。そんなことを思っているうちに眠りの淵へ。いずれ気を取り直して再チャレンジしてみる(かもしれない)。