不在を感じる

morio01012011-01-02

今日は自分の実家へ赴く。子供の頃から20年近く住んでいた家である。つい2年前の正月には父もこの家にいて、一緒におせち料理を食べたり、テレビを見たり、馬鹿話をしたりしていたのに、今は額縁の中の写真になってしまっている。
去年の正月だって、もう父はいなかった。しかし、今年の方が「ここにはいない」ということをより強く感じる。きっと亡くなった人を悼む気持ちが不在感を忘れさせてくれていたのだろう。死を客観視できるようになるにつれて、逆にその空白を意識せざるをえない、結果、不在感が静かにひたひたと押し寄せてくる。そういうことなのだと思う。
線香を上げて丁寧に手を合わせる。そして母や自分の家族と蜜柑や数の子を食べた。