初めての仙台

顧客の外での活躍を見るために仙台に向かう。関東の人にとって四国が縁遠い土地であるのと同じく、関西人には東北は馴染みの薄い土地である*1。私もこれまでに訪れたのは四度だけで、一度目は学生の頃の青森旅行、二度目は最初の職場での盛岡出張、三度目は今の本業絡みの米沢での集会、そして四度目は今回と同じ目的で訪れた二年前の酒田である。純粋な観光は一回目だけである。もったいない。
さて思いのほか混み合っているMAXやまびこに乗り込み、一路仙台へ。二階建て車両の一階だと、車窓からは防音壁しか見えない。がっかりした。そして福島駅では言い様のない複雑な気分に襲われた。そういえば、新幹線の臨席の男性は東電の名の入ったネックストラップで携帯をぶら下げていた。今あの会社のグッズを無邪気に使う人は多くないだろうから、きっと原発関係者なんだろうな。
初めて降り立った仙台は都会だった。しかし、駅構内を大きく占拠する土産物スペースが、避けがたく地方都市ならではのローカル感を漂わせている。ここからさらに仙石線を乗り継ぐ。目的地は震災直後によく報じられていた地区にほど近い。周辺はのどかな田園風景が広がっていたけれど、話を聞くと、すぐ間近まで津波は迫っていたそうで、幸不幸を分けた運命の残酷さを思わずにはいられない。
顧客の活躍を見届け、帰路につく。様々な形で残る爪痕に接し、改めて考えさせられることは多い。
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仙台から新幹線を乗り継ぎ、大阪へ戻る。新幹線が大好きでも、さすがに長い、遠い……。

*1:個人的な印象です