見張り張り切る

顧客たちに半期の落とし前をつけてもらう日。こちらは前から横から後から彼らの姿を観察するのみである。まったくくたびれることはないけれど、この後、わが肉体の一部だけが酷使されることになる。
職場の日陰になっているところには、まだまだ雪が残っている。その白いところを顧客たちが叫声をあげながら歩いているのを見て、ちょっと胸が苦しくなるような気分を味わう。もう自分ではそんなことをする機会は絶対にないだろうから。全力で走るってことを、最後にしたのはいつだろう? 思い出せないほど年を重ねたのか、それとも思い出せないことに歳を感じるべきか。