可愛いよ、林檎

morio01012012-02-10

まだまだ咳が治まらないので、今日の会議もお休みさせてもらうことにした。今週末はじっと寓居で静養する。来週は年度末で契約の切れる顧客たちとの京都旅行があるし、大阪に戻れば、受験生が家にはいる。早く治さないとな。
ただ咳き込む以外の症状はなく、体はいたって元気なので、腹はそれなりに減る。夜、服を着込んで暖かくして、経堂まで散歩がてらでかけた。アイバンラーメン*1で食事をすませ、三省堂書店に立ち寄って、「Casa BRUTUS」、「文藝春秋」3月号、佐々木譲『廃墟に乞う』(文春文庫)、誉田哲也『武士道エイティーン』(同)を購う。
スティーブ・ジョブズが亡くなった直後に、雨後の竹の子もここまでは生えないだろというくらいの勢いで、ジョブズ本やアップル関連書籍が刊行されていて、さすがの林檎経入信者の私ですら辟易するほどだった。特に自分がいかにアップルと関係しているかをアピールするような「ちょっと業界寄り一般人の懐古的自慢話」を集めたものなど、いったいどんな需要があるのだと腹立たしく思った。すみません、非寛容な質で。閑話休題
アップルのデザインに焦点を当てた「Casa BRUTUS」は、「なぜアップルを使いたくなるのか」という、極めて主観的な問題をクローズアップする。好きなものは好きだと言う、このシンプルな潔さがよい。ジョナサン・アイブのインタビューもよいし(ちょっと短いけど)、懐かしいフロッグデザインのデザイナーも出てくる。製品については、演出を施されたパッケージの妙まで解説しているところがよい、よい。アップルのパッケージを開ける瞬間は、確かに儀式だもんなぁ。
などというようなことを、咳き込みながら思ったのだった。芥川賞受賞作がふたつ掲載されている「文藝春秋」の今月号はお買い得だ。選評がいつもおもしろいのよね。選者の人柄がよくわかるから。