島本理生ってそんな人
京都烏丸御池方面で朝から夕方まで仕事絡みの調査があった。今年になってから、だいたい月に一度通っている。そこでは、その筋の人なら誰でも知っている「とある良いもの」を見せてもらっている。ありがたいことである。調査が終わる頃にはいったい何歳になっているのだろうかと思わないでもないけれど、こんな僥倖はそうあるものではない。せっせと通うのみである。
さて道中は昨日買った島本理生の初エッセイ『CHICAライフ』(講談社)を読んだ。いろいろと吃驚するような事実が自虐的に披瀝されている。なにしろ結婚していたのだ*1。元連載の媒体が手に取ることのない女性誌「ViVi」だったということもあるが、まったく知らなかった。他にも「何それ!?」とうち震えるネタ*2が満載である。
帯にある「『ナラタージュ』の切なさはどこに?」の一文に大きく頷く。帯の文句に賛同するなんてほとんどないことである。ここまで作家の私生活を曝すのはどうなんだと思わずにはいられない。基本的に作品と作者は切り離して考えるべきであるが、どうにもその境界線を浸食してしまいそうな予感がする。ただこの本自体は「有名人のお宅拝見」的なおもしろさのみで終わってしまい、それ以上のものではない。
そして今は本谷有希子を読みながら、ユーロ決勝戦の始まるのを待っているのであった。