初物尽くし

morio01012009-01-29

所属部署に関係する顧客のうち、特に密なつきあいをしている人たちと、年度末の締めの宴を催行する。隣国から来ている顧客が来月半ばに帰国するので、その送別会も兼ねていた。こういう宴会は幹事役を引き受けてくれている顧客に任せきりにしているので、いつもどんなところへ連れていかれるのか、その時になるまでわからないことが多い。
そして今日。歌舞伎町あたりをふらふら歩いて、カラオケボックス風居酒屋に到着する。なんとなく放心状態になった。なにしろこういう場所に来るのは生まれて初めてである。もちろんカラオケ自体はいろいろな場所で接しているけれど、カラオケを歌うことを前提とした店に来たことがなかった。音楽は大好きだが、好きじゃない音楽を聞かされるのが堪らなく苦痛なのだ。仕方がないので素知らぬ顔をして覚悟を決める。
あちこちの扉の向こう側から、歌声嬌声歓声叫声などが聞こえてくる。そこをくぐり抜けて割り当てられた部屋に入る。顧客たちも最初から暴走することなく、いちおう送別会の体をなした穏やかな進行であった。しかし、宴も半ばを過ぎ、いよいよカラオケ装置が稼働し始める。おお、ふうん、はあ、なるほどなどと感心しながら見ていた。今時はタッチパネル式ハンドヘルドパソコンみたいなのでなんでも選び決められるんですね。歌詞の本を繰って曲を決めるような前時代の作法しか知らないものだから、なにからなにまで驚かされていた。
知らぬ存ぜぬを決め込もうと思っていたけれど、そうは問屋が卸さない、私の趣味を知っている彼らはそれに見合う曲を勝手に選びマイクを突きつけてきた。一生の不覚かも。とか言いながら、2曲*1を歌い上げ、宴はお開きになる。また行くかどうかは別にして、これもよい経験になったと思うことにする。
さらに店を出てから記念のプリクラを撮ろうと言うではないか。これまた初めての経験である。インスタント証明写真撮影機のお化けみたいなプリクラマシンに度肝を抜かれる。この無駄な進化はどうなんだと思いながら、笑顔でやっぱりフレームに収まっていた。プリントされた写真が出てきて終わりかと思いきや、そのデータが携帯に転送されてくる。うはぁ……、もうぜんぜんついていけません。
記念にそのプリクラ写真を貼り付けてみた。もちろんそのままでは出せないので、iPhoneで線描画に加工した。私をご存知の方はどこにひそんでいるかおわかりになるでしょうが、ま、こんな感じで楽しくやっております。

*1:ポリリズムとかね