近所を巡って「大阪人」

今週末は大阪に戻っている。近所の桜はまだなんとか花を残している状態で、毎年楽しみにしている場所へも散歩がてらでかけて見てきた。一仕事を終えたような清々しさがある。
昨秋にリニューアルしたばかりの「大阪人」がもう休刊(廃刊)すると知った。たまたま買い求めた5月臨時増刊号が最終刊で、その後書きには87年の歴史を終えるとある。売り上げの低迷より広告収入が激減したことが致命的であったようだ。なんか世知辛くて切ない。こういう商売抜きの文化財的なメディアは、志の高い企業や地方自治体が支えるべきだと思うけれど、企業は自らが生き残るのに汲汲としている状態だし、大阪府庁や大阪市役所は知性教養の欠片もない馬や鹿が跳梁跋扈している有様だから、まったく期待できない。いずれまた、と微かな望みをもって。
ロズベルグ、F1初優勝、おめでとう。そして今週末は週末ヒロインに会うのだ!!
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今日も今日とてデジタル針穴でパチパチする。

勢いをつけて始動、のはず

ももいろクリスマス2011 さいたまスーパーアリーナ大会 LIVE BD [Blu-ray]新年度のプレゼンのようなものが始まった。いきなり体力勝負の木曜日であるが、今年と来年は妙な「役割」を引き受けてしまったため、一枠減らしてもらっている。減らしてもらうほどの仕事をするのかどうかは、ふ・め・い。数はともかく、久々の出番ゆえ、緊張感が高まっていることは確かである。何年この商売をしていることかと思うものの、こればかりはどうしようもない。もっとも始まってしまえば、調子に乗っていくらでも話すのだけれど。
……なんだか、思うようにならないまま終了。また来週がんばります。
前夜、緊張をほぐすために*1、この日発売になったももクロちゃんのライブ映像を楽しむ。昨冬のさいたまスーパーアリーナでのクリスマスライブである*2。完全にノックアウトされた当日の記憶がまざまざと甦る。ライブの最中は何もかもがぶっとんでいる。「すごいすごい」という印象が映像によって鮮明に形あるものとして象られていく心地よさに酔いしれる。
あの頃に較べても、さらに加速度的に人気が高まっているようである。来週末に迫ってきた横浜アリーナ公演がいったいどういうものになるのか、お楽しみはまだまだこれから*3

*1:大嘘、見たいから見た

*2:さいたまで荒ぶるZ http://d.hatena.ne.jp/morio0101/20111226#p1

*3:指原さんも映画主演が発表された http://www.ntv.co.jp/muse/

ボストンの至宝

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今が盛り、満開の桜を横目で見ながら(ついでに大盛りの花見客も見ながら)、東京国立博物館に赴く。
欧米最大の日本美術のコレクションを誇るボストン美術館から、まさに至宝と呼ぶべき作品が大挙里帰りしてきた。どうしてこんなものまでと思われるような傑作揃いである。その大半は18世紀から19世紀にかけて流出したものである。関わった人物はフェノロサ、モース、ビゲロー、そして岡倉天心という、埋もれていた日本古美術を「再発見」した人々である。「発見」できなかったわが国は、静かに臍をかむしかない。
  特別展「ボストン美術館 日本美術の至宝」
とにもかくにも、国宝級の作品がずらりと居並ぶ。平安、鎌倉時代仏画や中世の水墨画の充実ぶりに驚きながら、やはり今回の目玉は「吉備大臣入唐絵巻」「平治物語絵巻」の両絵巻と長谷川等伯伊藤若冲、さらに曽我簫白らの近世絵画であろう。等伯の龍虎図*1や簫白の雲龍図はいつまでも見ていたい。素敵すぎる。
どうしてこれだけの逸品がまとまって海外に流出しているのだろう。美術品や文化財がどういう経緯で今の所蔵者に至ったかはほとんど明かされることがない。すばらしい作品を目の前にして、鑑賞するよりも、そういうことばかりが頭の中でグルグル巡っているのだった。
豪華な作品群に比して、入館者はさほど多くない。もちろん絵巻物がまともに見られないくらいに人はいるけれど、入館の待ち時間などはまったくない。そこだけは意外だった。普段は非公開の本館北側の庭園の桜を愛でて、あわせてお腹いっぱいになった。

*1:虎のぬいぐるみを買ってしまった

お約束の地で花見

土日はどうにもならないだろうと思い、今日まで取っておいた目黒川の桜を、意気揚々と見に出かけてきた。
ところが、「今日、月曜日だよね?」と思わず自分の目を疑うほどのものすごい数の人が花見をしている。いや、もちろん私もその中の一人なんですけど。自転車を走らせることはもちろん、押して歩くのすら憚られるような混み具合である。すごいよ。さすが東京でも屈指の桜の名所である。
できるだけ邪魔にならないように身を小さくしながら(?)、ゆるゆると道の端を進み、満開の桜を楽しむ。花筏も美しく川面を流れていく。中目黒駅*1から下流のやや川幅が広くなったところからは、少しのんびりした気分で歩くことができた。春だなぁ。調子に乗って、五反田あたりまで散策した。
水曜日にはまた荒れた空模様になるらしい。明日は職場の催事で上野方面にでかける。あそこの桜も楽しみである。パンダは見られるかな。
sakura 俗界桜 sakura 俗界桜

*1:この駅周辺がすさまじい人出だった

俗界桜

ようやく日曜日になった。年度が新しくなってから、平日(という概念)に拘束される日々が続いていた。社会人なら当たり前だろうと言われそうだけれど、あれだ、まぁ、ごにょごにょ……。
空気は冷やっとしているものの、真っ青な空に心も軽くなる。近所の桜を愛でるべく、自転車を緩く転がしてきた。今日あたりに桜の名所にでかけても、きっと花より多い人の頭を拝むことになりそうだから。
豪徳寺は2月に放映されたアド街の力か、週末になると、けっこうな人で賑わうようになっている。今日も見頃になった桜のまわりをカメラ軍団が取り囲んでいた。あとは住宅街の中の名もなき桜を楽しみながら、気儘に自転車を走らせた。生活の一部として存在する桜。俗界の桜。絶景ではないけれど、そこに存在することに人々の愛情を強く感じて、つい胸が熱くなる。デジタルピンホールでそんな桜を少しだけ撮影した。
sakura 俗界桜 sakura 俗界桜
経堂駅のそばにたい焼き屋*1を見つけた。サクサクとした薄い皮は香ばしく、中のあんこはほのかに塩味が効いていて、たいそう美味しい。駅の北側のすずらん通りにある甘ぼうとともにご贔屓にしたいと思う。あと新しいパン屋でも買い物をした。

古めの邦画

王将 [DVD]某国営放送局の衛星から落ちてくる古い映画*1をまとめて観ている。山田洋次が、昨年度は家族編、今年度は喜劇編という括りで選んだ邦画ばかりである。かつて観たものも初めて観るものもおもしろくて喜ばしい。
絵が古めかしいとか、俳優の演技がなんとなく大袈裟だとか、セットがいかにも作り物とか、そういった瑕疵はまったくといっていいほど気にならず、余白の多い物語に想像力が刺激されて、喜劇も悲劇も心が躍り震える。女性俳優陣は言うに及ばず、男性たちにも何とも言えない艶っぽい色気があっていい。脚本も唐突に物語を断ち切って結末を迎える感じが多く、むやみに説明的にやらないところも好ましい。観る側を信じて作っていると感じる。近頃の評判の映画は、たいていファミレスの「全部盛りました的定食」のごとき親切さで、余韻や自由な解釈を楽しむ隙を与えてくれない。まぁ傾向として、ね。
昨年放映されたときには見逃した映画も、評判のよいのは再放送があるらしい。せっせとレコーダーのHDを整理しながら撮りためていこうと思う。

*1:リストはこちらに→ http://www.nhk.or.jp/yamada100/index.html